- 立春に咲いた花ーオオイヌノフグリ
- ナガミヒナゲシ
-
2020.05.19 Tuesday
ヒナゲシのヒナは漢字で「雛」で可愛いという意味。英名のポピーという音も、なんだか可愛い感じがする。虞美人草ともいうが、命名の元になった虞妃はどんな美女だったのだろう。
画像はナガミヒナゲシで、ナガミは「長実」でフツウのヒナゲシの実より細長い。
私は来るもの拒まずで(まあ、不精に手入れを怠ってるだけだが)、それゆえ我が家の庭には、いろんな雑草が生え、ときには興味深い花も咲いていたりするから面白い。このナガミヒナゲシもいつの間にやら、やたらはびこってしまっている。
ご近所の家の庭には生えていないようだから、このナガミヒナゲシはポピーほどには人気がないのかもしれない。私も、色とりどりに咲いてるポピーのほうが好ましいが、庭にこのヒナゲシが咲いてる内は、なかなか引き抜いてしまうことが出来ないでいる。
雛罌粟の一叢残し草を刈る 嘆潤子
- 水仙と日照 植物の<知性>その2
-
2018.12.26 Wednesday
水仙の種類によって、咲く時期の違いがあることは知っている。だが、冬のこの時期、我が家の北の路地に面して、全く日が当たらない場所にある水仙から、花が咲きだしてるワケは何だろう。
記憶は曖昧だが、今年1月の下旬、館林でも雪が降って10cm以上も積もり、この場所は日が当たらないからなかなか融けず、画像の水仙も長く雪に埋もれていた。
雪が融けた後に見ると、だいぶ葉っぱが折れたりして痛み、そのあとに、花もそれほど咲かなかったかと思う。
つまり、この水仙は、年明けに咲く、遅咲きの種であったように思うのだが・・・
ところが、冬至が過ぎたところで、もう7,8分咲きになっている。我が家のよく日の当たるところにも、確か同じような種類の水仙(八重咲水仙)があるが、そちらはまだ花茎さえ出てきていない。
そこで、我が家の内では最も劣悪な条件下にあると思われる場所で、最初に咲きだした理由を考えてみた。
一番フツウの理由は、この冬に入る頃が暖冬だったことだろう。したがって、種類に応じるにしても、全体的に水仙の咲く時期が早くなっているのかもしれない。
だが、これは日の当たらないところから咲きだした理由にはなり難い。
それを踏まえると、この水仙は、前回雪に閉じ込められた苦い経験から、とりあえず今回は早く咲いてみる事にしたのではなかろうか。
植物に<知性>があるなら、それくらいのことは試してみるに違いない・・・と思うと納得がいく。もっとも、水仙は日の当たらない場所を好むというなら別だ。
ところが、いろいろ検索したが、日当たりの良い場所で育てるという記事は多くあったが、その反対はお目にかかっていない。光合成をする植物なら、日照を好むことは当然かも知れない。
水仙の咲き始めたる冬至かな 嘆潤子
- 柚子酒に変わる
- 金柑酒
- シャコバサボテン
-
2018.12.01 Saturday
シャコバは蝦蛄葉で、サボテンの葉(=茎)がシャコに似ているからだという。私は寿司ネタになる生きたシャコを見たことがないので、そうなんだと思うしかない。
花がよく似た同類に、カニバサボテンがある。これは蟹葉でシャコバとは葉の様子で区別する。私も蟹なら姿形はわかるが、シャコバは葉に一対のトゲのような突起があるという微妙な区別なので、実際には並べてみないと分からないかも。
もっとも、花の時期が違うので、咲いているときはそれで判断できる。
上の画像はシャコバサボテンで、今の時期に咲くので、海外ではクリスマス・カクタスとも呼ばれているそうだ。カニバサボテンの花は2,3月頃に咲く。
どちらも、ブラジルリオデジャネイロ州の高山が原産地で、日本には明治時代に入ってきたそうだ。その当時の栽培種は絶滅したというがどうしてだろう。
私のシャコバは春から秋の間は外に出していて、水遣りも適当だった。11月になって花の芽が大きくなりだしたので、寒さには弱いだろうと、部屋の中の日の当たるところに移動した。
ネットを見ると、このサボテンは環境の変化には神経質らしく、ヘタに移動すると花芽が落ちてしまうのだという。知らないというのは大抵は間違いの元だが、我が家の場合は画像のように良く咲いていて花数も多く、結果オーライだったようだ。
近頃は、この隣で日向ぼっこして楽しんでいる。
炎吐くシャコサボテンとタンゴ聴く 嘆潤子
- カマキリの死
-
2018.11.23 Friday
教室前にバラの鉢植えがある。夏の猛暑はすでに遠く、近頃は頻繁な水遣りはいらなくなった。
それで、花もないので取り立てて注意もせず、上の画像も、枯れた葉があるくらいにしか思っていなかった。
ところが、枯葉を取り除こうと思ったら、なんと、よく見るとカマキリの死骸だった。それも、なんとも微妙な体勢で死んでいる。
私は実際を見たことはないが、「百舌(モズ)の生贄」は、捕らえたカエルやトカゲなどを木の枝に刺し置き、冬の保存食にするという。モズはカマキリも生贄にすることがあるのだろうか。
仮にあるとしても、ここは人の出入りもあり、背丈もない鉢植えのバラの木では具合が悪いに違いない。私がモズなら、他の場所を探すだろう。
つい先日、自宅でのことだが、水を入れたままのジョウロにバッタが落ちていた。まだわずかにもがき動いているように見え、救い出してみたが間に合わなかった。
この場合は、明らかに事故死と思われる。バッタには気の毒だが、そういう不運な死に方もある。
画像のカマキリの場合も事故死だろうか。バラの枝を歩き回っていて、あるいは、羽を広げてる様子から推測すると、飛んで来たとたんにバラのトゲに刺さったという、かなり不運な状況の事故死であるやも知れない。
だが、枝の上という特異な状況ではあるが、季節的に考えると、やはり自然死と考えた方が、妥当な検死判断に思われる。
ちなみに、古今、カマキリを詠んだ俳句は多い。
とりわけ、山口青邨はカマキリに特別な興味があったのか、多くの句を作っている。中には次の句のように、画像のカマキリを思わせるものがある。
蟷螂の首かたむけしまま死き
カマキリの死骸は、そう頻繁に見られるものではないと思うが、このとき、作者は何を考えたのやら・・・
カマキリの枯葉のように死ににけり 嘆潤子
- 蜜柑は恋の味?
- 柿を吊るす
- おんぶバッタ
-
2018.11.12 Monday
「おんぶバッタ」は小さな♂が大きな♀の背中に乗っている。
幼い子どもの頃は、母バッタが子バッタをおんぶしているのだとばかり思っていた。やがて、ノミの夫婦という言葉を覚えるころになると、♂と♀が交尾しているシーンだと知るようになった。
だが、「おんぶバッタ」というのは俗称で、ショウリョウバッタによく似ているから、それの交尾くらいに考えていた。
上の画像を撮ったのは本日午後のことで、画像をよく見ると交尾している雰囲気はある。それにしても交尾時期が長すぎはしないかと、あらためて「おんぶバッタ」を調べてみた。これまでなら私にはどうでもよいことだが、その動機の前に、次のような俳句を作ってみたからだ。
もうじきに冬となるのにおんぶバッタ
すると、なんとビックリ、「オンブバッタ」は正真正銘の名前だった。私は、子どものときからこの老齢になるまで、「おんぶバッタ」だとばかり思って来たのだ。
さらに困ったことに、オンブバッタが「おんぶバッタ」で見られるのは11月頃までとある。ならば、この俳句の狙いは・・・まあ、知らなかったことにしよう。