例えば、外人さんが、『ご機嫌いかがでござるか』とか『元気でござる』なんて、昔ふうの日本語を話していたら、日本人は目を丸くしてビックリするだろうし、あるいは変な外人だと面白がるかも知れない。
そういう言い方を、著者がいう「死語」と同義かどうかは別として、現代の日本では時代劇の世界でしかありえない。
それを、How are you? や I'm fine. は英語ではそんなニューアンスにとなると言われたら、やはりビックリする。私なんぞは塾生の手前なんだか困ってしまう。
『さようなら』の Goodbye. は『あばよ』だと言われたら、ますます困ってしまう(笑) しかし、これはまあ、ニューアンスとかその時の雰囲気の問題もあるに違いない。
それにしても、Thank you very much. は『どうもありがとう』を表す、とても丁寧な言い方だと思っていたら、ネイティブには『どうも、どうも、ありがとうございましたね!」と皮肉ぽく聞こえるそうだ。
“『ありがとう』と言われたら、『どういたしまして』というのがコミュニケーションのマナーだ。 You' re welcome. というんだぞ!” などど得意げに塾生に教えていたが、それはネイティブには、『当然じゃあないですか』と言う返事で、どうやら冷たく聞こえるらしい。そうかなあ^^;
『今、何時ですか』は、 What time is it now? は実際には使われないとなれば、もう、口をあんぐりだ(笑)
いずれも、中学教科書に出てくる表現なのだが、ネイティブである著者は『ヘンな英語』だという。そうした事例をあげて、漫画チックに描いている(本当にコミック本仕立てなのだが)
本書は、中学で学んだ教科書英語をちゃんと覚えている高校生以上なら、面白いし為になるに違いない。
ちなみに、heartful movie を『有害な映画』としてある(58ページ)。不審に思い調べたが分からない。『心温まる映画』でよいと思うが、和製英語ってことだろうか。