RSS | ATOM | SEARCH
足利市立美術館 『魚藍観音像』


画像は足利市立美術館の入り口で、美術館のガラスに映っている大きな書店から、注文していた足利関係の書籍が届いたという連絡があった。
受け取るだけで用事はすぐに済み、時間の余裕があったので美術館に行ってみた。企画展の際はそれなりに入場料を取るそうだが、今回やっていたのは、「足利市民文化財団所蔵品展」と「足利市民文化祭優秀作品展」だったので入場無料だった。

市民文化祭展は書・日本画・洋画・写真・工芸などが展示されている。絵画の優秀作品については、プロの画家が描いたかと思うほど優れているように思われた。もしかして、絵とはそのようなものだろうか? 

しかし、下の絵は誰が見ても、やはり、紛れもなくプロの作品だと思うだろう。技量の差は歴然としている。私はこの作品が見られただけでも、立ち寄った甲斐があったと思った。



これは足利文化財団所蔵品で、題名は「魚藍観音像」という(画像は、ミュージアムショップで購入した絵葉書)。
足利出身の牧島如鳩(にょきゅう 1892−1975)とその息子純の合作で、縦136×横205もある大きなもので、展示室の入り口正面にある。

観音の性別はフツウは男なのだろうが、魚藍観音は三十三観音の1つで、馬郎婦観音と同じく女性だとされている。したがって、画像のように美しい乳房があり、羽織っている魚網から透けて見える肢体はとても官能的だ。
しかし、エロチックな視線で眺めていると、観音様のお顔はとても厳しく、睨まれているように見えるだろう^^;

この作品は、小名浜漁業組合の求めによって1952年(昭和27年)に描かれ、完成時にはトラックの荷台に乗せられて、小名浜の人々に披露されたそうだ。豊漁を祈る宗教画でもあり、組合長の部屋に掛けられていたという。

小名浜は東日本大震災で甚大な被害を受けた。そのとき、この絵がどこにあったのか聞き漏らしたが、震災の翌4月に足利市民財団が購入している。したがって、無傷ということは震災時には小名浜の漁業組合には置いてなかったのだろう。素晴らしい芸術品が失われずにすんだことは、不幸中の幸いとでもいうべきか。
author:u-junpei, category:博物館・美術館, 22:00
comments(0), trackbacks(0), - -
Comment









Trackback
url: トラックバック機能は終了しました。